コロナ死者数が456人で過去最多 厚労省発表

コロナが原因で亡くなった方のお弔いを、筆者は200件ほどですが、関わりました。

今まで日本では、一日当たりの死者数は2022年12月29日の420人という数字が最多だったようですが、なんと、2023年1月6日の死者数は456名で、過去最高という報告が厚生労働省から発表されました。


何故、コロナの重症者数は増えていないのに、コロナで亡くなる死者数が増加しているのか?

その理由は、多々あると思います。以下、筆者の現場感覚でしかありませんが、筆者の私見を書いてみます。

先日訪れた病院(コロナ患者を受け入れる病院)では、コロナ入院患者さんの年齢で、最高108歳の方がいらっしゃいました。同時に、その病院では、一般病床の利用率も100%を軽く超えているような状況でした。

筆者は大学で教えていることもあり、若い方々と数多く接します。

若い世代の中には「コロナは風邪」という風に、普通に言っている方も未だ多いですし、実際問題、若い世代の方で、重症化するケースは稀です。

つまり、何故、コロナで重症化する方が増えていないのに、コロナで亡くなる方が、過去最多になったのかと言えば・・・・

我が国の「高齢化」という問題が大きいのではないでしょうか?

そもそも100歳を超えたら、コロナであってもなくても、体調不良が原因で、亡くなる確率は高まります。

各種統計を見ると、第8波による新型コロナ感染者の高齢者の多くは、上記の事例を持ち出すまでもなく、軽症、もしくは中等症病床で、お亡くなりになっておられます。

世界的に福祉で有名な国=「スウェーデン」は、そもそも国として延命治療自体に懐疑的ですし、高齢者はコロナであってもなくてもICU(集中治療室)や人工呼吸器の適応外であったりします。

超高齢化が進む日本。

国は国民に対し、更なる増税を示唆していますが、そのお金を「延命治療」に使うのか、使わないのかも含めた議論を本格的に始めるべきでなはいでしょうか?

ちなみに、筆者は、延命を巡る議論を国民が行うことは、絶対に必要だと思っています。

ただ、その延命を巡る議論は、それぞれのお立場で異なると思います。

大事なことは、延命を巡る問題が、良いとか悪いとかを言うことよりも、まず「自分の頭で考える事」そして、それを家族を含めた誰かに「書面等を通じて伝えておくこと」が大事だと思っています。

上記のグラフは、日本社会の人口動態グラフです。(将来に関しては、あくまでも予想です)

今後の日本社会は、(あらゆる意味で)右肩下がりの時代に突入します。

単身世帯、つまり「おひとりさま」が約4割に迫ろうという中、もはや「サザエさん」のような「大家族」の機能を根本的に維持するのは、もはや不可能でしょう。

問われるのは、私たちひとりひとりの「死生観」

2050年には、日本人の高齢化率は約4割。つまり、日本の人口の半数近くが、高齢者という、世界に類を見ない国となるのです。

そんな中、私たちに確固たる「死生観」、つまり「死に対する覚悟」「哲学」を、私たちは持ち合わせているのでしょうか?

筆者は、病院の緩和ケア病棟(ホスピス)で数百名の末期がん患者の看取りに立ち会い、2500件ほどの葬儀にも従事してきました。

それら「死」の現場を通じて、つくづく感じるのは、「今の日本人の多くは、死生観を持っていない」ということです。

人間の死亡率は100%です。老いも若きも、遅かれ早かれ、皆、確実にお迎えが来ます。

コロナであろうとなかろうと、死はどんな人にも平等に訪れます。

その覚悟、そして哲学は、今の日本人にあると言えるのでしょうか?


コロナ死者数が456人で過去最多 厚労省発表(TBS NEWS DIG Powered by JNN) – Yahoo!ニュース

厚生労働省によりますと、きょう発表された新型コロナウイルスに感染して死亡した人の数は、全国であわせて456人でした。

これまでの発表で最も多かった去年12月29日の420人を超え、過去最多となりました

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