中村哲「アフガニスタンの診療所から」 書籍 2024.04.12 今や全世界で、皆がおそれながらも口に出しにくい事実は、我われが何かの終局に向かって確実に驀進(ばくしん)しているということである。 我われの未来を考えるのは幾分(いくぶん)恐ろしい。 我われはいっぽうで地球環境や人口問題を問い、他方で経済の活性化を語る。 だが明白なことは、自然破壊なしに経済成長なく、奴隷なしに貴族はなく、貧困なしに繁栄もないということである。 中村哲「アフガニスタンの診療所から」