リベラル化した社会が排除するもの 

「わたしたちは知識社会化、グローバル化、リベラル化という人類史的な変化のただなかにいるが、誰もがこの未曾有の事態に適応できるわけではない。

その結果、欧米先進諸国を中心にはげしいパックラッシュが起きている。

これが反知性主義、排外主義、右傾化で、一般にポピュリズムと呼ばれるが、これはリベラリズムと敵対しているのではなく、リベラル化の必然的帰結であり、その一部なのだ。

したがって、リベラルな勢力がポピュリズム(右傾化)といくら戦っても、打ち倒すことはできない。

社会がリベラル化すればするほど、そこからドロップアウトする者が増えていくのは避けられない。

その典型的な存在が、恋愛の自由市場から脱落してしまった若い男で、日本では「モテ/非モテ」問題と呼ばれ、英語圏では自虐的に「インセル(不本意な禁欲主義者)」を自称している。

そしてその(ごく)一部が社会に強い恨みをもち、 無差別殺人のような惨劇(非モテのテロリズム)を起こす。

日本でも近年、こうした重大事件が目立つようになったのは、母数である「社会からも性愛からも排除された者」が増えているからだろう」

橘玲「世界はなぜ地獄になるのか」

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