日本国憲法とかけて般若心経と解く。その心は:誰でも知っていて、多くが口にするが、中身は意味が解らないし、実践することもない。。。

憲法誕生日だから、憲法について考えてみよう。

この憲法は本当は憲法としての要件(例えば憲法裁判所)を欠いているのだが、一応、憲法だとしよう。

それでも沢山誤解がある。

まず第一に、これが先の大戦の惨禍の反省から生まれた新憲法だということだが、実際はその冒頭を読めば、これが明治憲法の改訂版だと天皇が宣言している。

第二に憲法は主権在民をうたっているが、第一条は国民ではなく、天皇になっている。

こんな民主主義国家はない。

スペインは王政だが、王や王室などはずっとずっと後ろの方に定義されている。

第三に第一条は原文の英語と翻訳の日本語の間で、まったく違う意味になっている。

日本語の持つ曖昧さを使った意図的誤訳としか言いようがない。

第四に皇室など天皇およびその財産に関することは憲法の外で決められるとされる。

すなわち天皇や皇室は日本国憲法の外にある。ということは日本国民ではない。

第五に第1条から8条まですべて天皇と皇室に関することである。

すなわち、日本国に最も重要でプライオリティの高い問題は天皇と皇室だということになる。

それゆえに、国民のすべてが知っている非戦と平和を定義するのは9番目となる。

(最も重要なことだが)第六に、憲法成立/発効後の1950年に朝鮮戦争が勃発し、日本は全面的に参戦したが、当時の吉田内閣は徹底的に情報管理して、その事実が国民に伝わらないようにした。

だから今でも、国民の大部分は太平洋戦争後は戦争を経験せず、またいかなる戦争にも一切加担していないと誤解している。

憲法9条の意味は、日本国は国家としては永遠に戦争ができないし、交戦権もない。

ゆえに、もし戦争が近隣で発生して自国を防衛する必要があるとき、あるいは安保条約に基づいてアメリカが当該戦争への参加を要請したときは、日本人は日本軍(存在しない)ではなく、日本人個人としてアメリカ軍に参加しその指揮に服す。

第七に、この憲法には、平行して独立機関としての憲法裁判所がないから、どんなに憲法条文違反を犯しても、その時の政権の解釈で逃れることができる。

憲法裁判所が必要となるような重大問題はアメリカ大使館にお伺いをたてることになっている。

・・・と憲法としては、大変疑問のあるものになっている。

しかし、私自身としては、現時点で憲法改正に反対である。

それは憲法の欠陥を超えて、この憲法をさらに劣悪なものに変えたいと蠢いている勢力があるからである。我々は未来に責任をもっている。

首藤 信彦
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