映画「不安の正体 精神障害者グループホームと地域」
ホントに怖いのは何だろう?
近年、精神障害のある人たちのグループホームが各地にできています。
ですがそれに伴い、地域住民によるグループホーム開設反対の運動も生じています。
事業者が説明会を開催しても反対の声は収まらず、対立が深まるばかりです。
「施設コンフリクト」と呼ばれる、このような反対運動はなぜ起きるのでしょう?
そして、精神障害者のグループホームとは、実際にはどのようなものなのでしょうか?
反対住民の声と関係者の意見、グループホームに入居している方々の生活やインタビューを通して、その実像を見つめます。
映画「不安の正体~精神障害者グループホームと地域」を企画した池原毅和弁護士は言います。
「ちゃんと施設を設置できている地域は行政が毅然とした態度を打ち出している。中立は逆に紛争を解決させず、分断を生む」と。
私たちは、そもそも精神障害者のことを、どのくらい「知っている」のでしょうか?頭での知識ではなく、体感として、どの程度、知っているのしょうか?
筆者を含めて、多くの方は、その実態を「知らない」。だから、マスコミを通じた情報を信じ、精神障害者は「怖い」→「不安」と感じてしまう。
自分自身の中にある、その「不安」と向き合うことは、辛いことです。出来れば「見たくない」「関わりたくない」。よって、排除しようとしてしまう。「防衛本能」が働くから。
ですが、それで本当にいいのでしょうか?
映画「不安の正体~精神障害者グループホームと地域~」は、私たちが誰しも、多かれ少なかれ抱えている「不安」とは何か?ということを、あぶり出します。
自分の中の「不安」に真摯に向き合うこと。
そして、その「不安」について、家族や友人など、信頼できる相手に話をして、相手の意見も聞いてみること。そしてそれについて、お互いに議論すること。
それが現代に求められる、社会の在り方、関係性の一つではないでしょうか?
映画の上映会とシンポジウムを通じて、それらを考える<きっかけ>になれたらと願いつつ、準備に追われる毎日です。是非、会場に足を運んで、映画の空気を<体感>してみませんか?