しかし欧米諸国は、それを“テロ”と認めることもせず、占領を口先だけで非難するだけで、実際にその現状を変えるために何一つ本気で行動してこなかった。
そして今、ハマスのあの攻撃の背景にある“占領”という「国家テロ」を看過しておきながら、ハマスとその行動を「テロ」「テロリスト」と口を極めて非難するのだ。
アメリカは、ロシアによるウクライナの侵略、占領を激しく非難し、占領されるウクライナには武器も資金も惜しみなく支援する。
一方、何十年も続くイスラエルによるパレスチナ占領では、「占領される側」ではなく、「占領する側」のイスラエルを支持・支援し続ける。
アメリカのこの矛盾、 “二重基準”をヨーロッパ諸国も日本も「おかしくないか?」と疑問を呈することもせず、アメリカと一緒になって、“占領”に抵抗するパレスチナ人すべてを「テロリスト」と呼ぶ。
「パレスチナの解放」という大義名分を掲げてイスラエルの民間人を虐殺し、足元のガザの民衆の苦難を顧みることもしないハマスとその行動に、私は怒りさえ覚える。
34年間、“パレスチナ”に通い現場で生きる人びとの姿を記録してきた私は今、イスラエルの“占領”とハマスの“圧政”という二重の苦難に苦しむガザの民衆の立場に立ち、その視点から、ガザ情勢、パレスチナ情勢を見続けていこうと思う。
なぜもう一つの“テロ”を無視するのか―ガザ情勢への私見―(土井敏邦) - エキスパート - Yahoo!ニュース
【「ハマスのテロ」の衝撃】 10月7日に始まったイスラム組織「ハマス」によるイスラエルへの奇襲攻撃とイスラエル側の報復の報道が連日、国際報道のトップニュースになっている。 私はちょうどその日、山形国際
なぜもう一つの“テロ”を無視するのか―ガザ情勢への私見―
土井敏邦ジャーナリスト 10/12(木) 20:50