(マハートマという呼名を固有名詞とされることを嫌った)ガーンディー

・自分にとって損か得かしか考えないので、道理に暗く愚かである。俗事に関わっていつもドタバタと忙しくせわしない。

・世間のことばかり気にし、人が見ている時だけ言動に気をつける。頭はからっぽだが頑固で、性根が曲がっている。

・つねに自分に都合がよく恵まれた条件を好み求め、思うようにならない苦労の多いことは嫌がって拒否する。いつまでも生にしがみつき、死を恐れ嫌う。他人にあれこれと要求ばかりしている。

・愛する人が長生きすることを求め、一方で、嫌いな人の死を願う。すべてが天の必然であり、必ずしも自分の思い通りにならないことがわからない。

・世間の評判に異常に敏感なので、人間としての誠がない。自己の利益に貪欲で、正義など気にもかけない。

・自分より財力や地位に恵まれている人をうらやみ嫉妬する。一方で、自分より貧しく身分の低い人を馬鹿にし踏みつける。才能が自分よりすぐれている人がいても、近づいて教えを乞うこともない。
自分に媚びる人間とだけ交際し交流する。人に教えてもらうことを屈辱と考えているので、一生、愚かなままである。

・日常において道理に外れることであっても、世間の人々がほめることならやってしまう。一方、道理にかなうことであっても、世間の人々から批判されると、これをやらない。目の前にある評判ばかりを求める。名誉と利益を求める人が世に「小人」と言われるのは、名誉欲や物欲だけで、人の踏むべき道というものを知らないからである。

・世間の人が自分のことをほめそやすのを聞くと過分な評価だと分かっていても、有頂天になり自慢する。自分を批判する言葉には、驚きあわてふためき、あるいは怒り狂う。あやまちをごまかし、あれこれ言い訳して上手に取りつくろうとするが、わが身を反省したり、自らを正すということがない。

・世間の人がその本性を知り、性根が曲がり腐っていると批判しても、うまく本心を隠しているのでバレていないと高をくくり、忠告を聞き入れようとはしない。

・人の欠点を見つけることで、自分の方が賢いと自惚れる。

・人の踏むべき道に逆らって名誉を求め、正義に背いて利益を求める。最後は子孫を滅ぼすことになるのだが、これがわからない。

・自分だけが大切で他人のことなど気にしない。自分にとって有利であれば、他人に損害を与えることになってもまるで気にしない。これらの結果、「近きは身を亡(ほろ)ぼし、遠きは家を亡ぼす」。

・自分に自惚れ、うまく立ち回っているとごまかしても、いずれそうなる。愚かなこと、これ以上に悲惨なことはない。

「集義和書・四」

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もし自分がマハートマ(偉大な魂)であるとみとめるとしたら、私は他の人を小さい魂だとみとめることになるだろう。けれども、小さいたましいとは、自己矛盾を含む表現だ。

(マハートマという呼名を固有名詞とされることを嫌った)ガーンディー

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