トルコでシリア難民差別が悪化、地震が影響 「略奪していた」との非難も(ロイター) – Yahoo!ニュース
トルコ南部のシリア国境近くを震源とする大地震が2月6日に発生して以来、トルコでは400万人のシリア難民に対する差別が悪化している。
被害後の混乱の中、シリア難民が略奪行為に及んでいたと非難する向きもいるという。
現地では避難所で、トルコ人とシリア難民の居住スペースを分ける措置も取られようとしている。
トルコでは、シリアとの国境付近を震源とする地震の影響が、トルコに住むシリア難民400万人への差別を助長している。
地震被害を受けた街で、シリア難民が略奪をしていたと非難する声もある。
ツイッターでは「シリア人はいらない」「移民は国外退去させるべき」など反シリア的なスローガンがトレンドになった。
地震ですみかを失ったシリア難民には、避難所から追い出されたという人も。
シリア難民のビラル・エルシェイクさん 「皆を受け入れる避難所だったのに、深夜2時に突然、追い出された。 誰か分からない人に連れ出された。午前2時に人が来てドアをノックし、バスに乗せられ、どこか別の場所に連れて行かれ、そこに泊まった。 私たちは1週間もこの状況で苦しんでいる」
シリア難民への反感は今に始まったことではない。
トルコには、シリアの内戦から逃れた400万人の難民が住んでおり、安価な労働力としてトルコの雇用を圧迫しているとみなされていたが、地震が反感をさらに悪化させた。
シリア野党の元政治家、ムスタファ・アリ氏はトルコ南部のメルシンで約250人のシリア難民向け仮設シェルターを運営。
彼らは人種差別的な中傷を受けており、居住者の半数は子どもだ。
アリ氏は、トルコ人避難民とシリア難民の住居を別にすることを地元当局と合意したと言う。
シリア野党の元政治家、ムスタファ・アリ氏 「私は、住む場所を分けることは良いことだと思う。文化や生活様式、言葉の違いもある。別にすることで、細かい問題を解決できるかもしれない」