アフガニスタンで、17年間、弁護士として活動してきたファティマさん(仮名)。
イスラム原理主義組織・タリバンが、再び実権を握った2021年8月。
ファティマさんと夫、そして4人の子どもたちの運命は一変した。
家庭内の暴力が絶えないアフガニスタンで、多くの女性たちの離婚を成立させてきたという理由で、タリバンから“死刑宣告”が下されたのだ。
タリバンの捜索に怯えながら、潜伏生活を続けるファティマさんたち。
極限状態に置かれた一家がたどり着いたのが、日本の支援者だった。
「司法関係者や警察官、女性活動家。アフガニスタンの社会正義のために活動してきた人たちが、次々と殺されている」―。
認定NPO法人『REALs』の理事長・瀬谷ルミ子さんは、タリバンが政権を樹立した直後から、300人余りのアフガニスタン人を国外に退避させてきた。
2年以上にわたってファティマさんたちの支援を続け、脱出の機会を模索する瀬谷さん。
一家は無事、国境を越えられるのかー。