たしかに今の韓国は政府・与党と野党が度を超した対立の中にあるが、戒厳令が必要なほどであると認識している人はほぼいない。
最後は尹大統領の自爆に終わるという感覚は広くあったはずだ。
だが、もし国会の中で一発でも発砲があったら、警察が市民を殴ったら、市民が耐えきれず警察や軍に先に手を出したら、韓国軍の各指揮官が冷静な判断をできない状況になったらなど、大きな混乱につながる導火線はあちこちに存在した。
それを防ぎ、ほぼ完璧な形で尹大統領の暴挙を封じ込めたのは奇跡としか言いようがない。
国会の内外で市民や議員、軍がそれぞれの役割を自覚し、きっちりとそれを果たした。
本当に、本当によかった。
私は今回の一連の取材を通じ、民主主義を守ろうとする韓国社会の体力や瞬発力が、血で勝ち取ってきた民主主義の歴史によって作られ、支えられていることを改めて確認した。
このまま、8年前の弾劾の際には実現できなかった「社会の前進」を、ぜひとも成し遂げてほしいものである。
「死ぬ覚悟で来た」…尹錫悦大統領の‘非常戒厳宣布’に抗った韓国市民、背景に民主主義の歴史(徐台教) - エキスパート - Yahoo!ニュース
3日22時半頃、野党を「反国家勢力」と見なす尹錫悦大統領による突然の‘宣布’で始まった、45年ぶりの韓国「非常戒厳」事態。 明くる4日午前1時頃に国会で可決された「非常戒厳解除要求案」を尹大統領が受
「死ぬ覚悟で来た」…尹錫悦大統領の‘非常戒厳宣布’に抗った韓国市民、背景に民主主義の歴史