弁護士への苦情が高止まり 音信不通、モラル低下…東京弁護士会に年2000件超 – 産経ニュース (sankei.com)
東京都内の弁護士への依頼人からの苦情が高止まりしている。
所属会員数が全国で最も多い東京弁護士会の市民窓口には近年、2千件以上の苦情が毎年寄せられる。
背景にあるのは、国際ロマンス詐欺や投資詐欺での被害金回収を請け負った一部の弁護士のモラルの低下。
同会は「弁護士全体への信頼低下につながりかねない」と、苦情に対応する態勢を強化するなど危機感を強めている。
「依頼した弁護士と1カ月以上連絡が取れない」「着手金を払ったのに、弁護士が何もしてくれない」
会員数9000人を超える東京弁護士会の市民窓口にはここ数年、こうした相談が多く寄せられるようになった。
同会によると、令和5年の1年間で寄せられた弁護士への苦情は延べ2695件。4年の3001件からは減ったものの、5年前にあたる平成30年の2262件からは約20%増加している。
苦情の内容は弁護士報酬に対する不満や、口調や態度に関するものなど多岐にわたり、必ずしも弁護士側に落ち度があるとは限らない。
ただ、弁護士が正常な判断ができなくなって十分なサービスを提供してもらえなくなるなど、弁護士自身の認知能力の低下がうかがわれるような苦情もあり、依頼者からみれば深刻だ。