アフリカと新型コロナ 武井弥生 ウガンダ日本ネットワーク医師
2020年、新型コロナが流行を始めた時、アフリカに少なからずも恩恵を被っている人は、アフリカは大打撃を受けるに相違ないと恐れた。
マスクはおろか手洗いの水も、ましてや消毒液などあるはずがない。
ところが、国際機関から発せられる統計はこの思いを次々と裏切った。
感染者、死者はアフリカ大陸全体(人口12・76億人)で1268万人、25・8万人、私の訪問先ウガンダ(人口4843万人)では17万人、3万6000人である。
学者たちはその原因として
(1)感染者の把握、検査が不十分・不正確、
(2)人口年齢構成が若い、
(3)幼児期に接種する結核予防BCGの効果、
(4)過去の感冒コロナ感染が今回の免疫を獲得、
(5)エボラ等の重篤感染症の経験から早期から国内外移動の厳しい制限(休校、集会禁止)、を挙げている。
「言葉の広場」 週刊金曜日 2024・3・8