別班については1970年代まで関係者の証言や著作がありますが・・・

別班については1970年代まで関係者の証言や著作がありますが、その後の存在や活動については誰も知らなかった。

防衛省はいまだに「そういった組織は存在しない」という公式見解を出しています。

私が2008年に端緒となる情報を得てから記事にするまで、5年半もかかりました。

組織自体が秘密の塊なので、そもそも知っている人自体がすごく少ない、、、

別班の元班員10人ぐらいと会いましたが、人の心を見透かすような普通ではない目つきをしていたのが印象に残っています。

ドラマでは、堺雅人演じる主人公が二重人格でしたが、本当に二重人格のようになってしまう人がいる。

教育訓練で人格破壊や洗脳が行なわれているようです。

班員になるのは、自衛官の中でも飛び抜けた能力を持っている人です。

ある人に「あなたは片手で僕を殺せるでしょう」と尋ねたら「片手なんかいりません。人差し指で目をつぶします」と真面目な顔で言われました。しゃれにならないですが、そういう世界です。命令されれば、彼らは何でもやると思います。

問題の本質

海外でのPKO(国連平和維持活動)や災害派遣で、国民の自衛隊への支持は広がっているけれども、問題の本質はそこではない。

国際情勢が厳しさを増す中で、自民党政権が安全保障法制の制定、敵基地攻撃能力(反撃能力)や大幅な軍備拡大を可能にした安保関連3文書の作成などを進め、日本が戦争に巻き込まれる可能性は強まっています。

その流れに乗って自衛隊の存在感もどんどん高まっている。

この流れを冷静に見ていくことが必要です。

(学生との質疑応答)

(答)インテリジェンスの利益よりも文民統制を優先するべきだと考えています。民主主義国家として、自衛隊のような軍事組織を持つのであれば、最低限の原則は文民統制を徹底することです。

(講義を聞いて)

・陸上自衛隊の小平駐屯地、、、小平学校があるとは、思ってもみなかった。

心理戦防護課程を履修した自衛官の中から首席クラスの十数人が選ばれる。

首相や防衛相も存在を知らないエリート集団。

多くの人が話したがらず、身の危険すら感じる取材テーマを、石井さんは5年半も費やして追い続けたという。

その理由を尋ねると「ジャーナリズムの最大の使命は権力への監視にある」と、愚直な言葉が返ってきた。

・圧倒的な取材に裏打ちされた記事は記者会見で全面否定され、他社の後追い記事が出ない「一人旅」になるという。

それでも憲法9条を守りたいと考えて取材を続ける強さは、どこから生まれてくるのだろうか。

「金曜ジャーナリズム塾 第5講 石井暁 共同通信社編集委員 「週刊金曜日」24年3月1日

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