動物の骨に紛れて放置されていた少女の骨片~ヒト族の交雑を裏付ける直接的な証拠が見つかり、ネイチャー誌で発表された~

今回の研究に使われた骨は、2012年にデニソワ洞窟で発見されたもの。分析の結果、約9万年前に13歳前後で死亡した少女の腕か脚の骨の破片であることがわかった。

幅が5ミリ程度しかないこの骨片は、見た目からはヒト族のものとはわからない、、、

英オックスフォード大学のサマンサ・ブラウン氏が、放置されていた数千個の骨片に含まれるコラーゲンペプチドを調査して、それぞれの骨がどの動物かを分類した。

その過程で、今回調査されたヒト族の骨片が見つかったのだ、、、

このときの分析結果は2016年に「ネイチャー」に発表され、この骨がネアンデルタール人を母にもつヒト族のものであることが確認されている。

「これだけでも大興奮の発見でした」とスロン氏は言う。

「けれども核DNAを調べはじめると、興奮はさらに高まりました」。

核DNAは母親と父親の両方から受け継がれるため、父系もたどることができる。

「そのとき、この骨のDNAに少し変わったことがあることに気付いたのです」とスロン氏。
 
まず、父系はデニソワ人の遺伝的特徴とはっきり一致した。

ただ、この少女のゲノムは驚くほど多様性に富んでいた。

そこで両親の遺伝的な近さを調べるため、ヘテロ接合性を調べた。

両親が同種であればヘテロ接合性は小さく、ヒト族の別々の種ならヘテロ接合性は大きくなるのだ。

少女の両親は、ネアンデルタール人とデニソワ人
9万年前の少女の骨は、ネアンデルタール人とデニソワ人との間で交雑が起きていたことを示す最初の直接的な証拠だった。
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